樋口一葉の名前を知らない人はいないでしょうが、その筆跡にまで関心を持つ人は少ないかもしれません。
樋口一葉はその短い生涯にも拘らず、たけくらべ・にごりえ・十三夜などの傑作を残しました。
ただ生前に刊行された書籍は手紙の模範文を示した実用書『通俗書簡分』だけです。
没後、その二十三回忌記念として馬場胡蝶が中心となり一葉の原稿をもとに下記の『たけくらべ(真筆版)』を刊行しました。
編者によると原本は罫のある原稿用紙に書かれていて、振り仮名は朱でつけられているとのことです。
『たけくらべ(真筆版)』にみる一葉の筆跡
同上の活字版
同書の詳細
序文は幸田露伴と島崎藤村。
口絵は鏑木清方。
鏡花も「一葉の墓」という文章を寄せています。
他には佐々木信綱、戸川秋骨など。
口絵:鏑木清方
編者として名前が出ている「樋口邦子」は一葉の妹です。