鏡花の作品が掲載された雑誌等の一覧

鏡花は明治から昭和初期にかけての流行作家でした。
そのため、いろいろな雑誌に寄稿していました。

鏡花の文章は流麗かつ堅牢なので、現在の無機質な文字だけの書物で読んでもその美質が失われることはありません。
むしろ、たとえ文章に相応しい挿絵であったとしても、そんなものはないほうが良いという読者も多いかもしれません。

文学としての文章は、手書きの文字ではなく活字で印刷されてこそ、初めてその存在を主張することができる。
つまり、手書きなどという生身の人間臭さをとりさってこそ、抽象的な精神は生まれるということも理屈です。

ただ、そのようなある意味、西欧由来の芸術・文学という概念を明治の人間である鏡花が持っていたかははなはだ疑問です。

そんな堅苦しさは別にして、消耗品という性質もある雑誌は、記録しなければ消え去っていく運命をもっています。そのため断片的ですが、目に留まったものを記録していきます。

記録して面白いのは、例えば婦人界という雑誌の目次を見ると、挿絵小説という分類があり、また映画小説という分類もあります。映画小説の作者は岡本一平なので、おそらく挿絵の替わりに漫画が入っていたのではないでしょうか。こんなことは当時の現物をみなければ分かりません。

化銀杏 明治29年2月 「文藝倶楽部 臨時増刊 青年小説」 博文館

誓の巻 明治30年1月 「文藝倶楽部」 博文館

堅パン 明治30年5月 「文藝倶楽部」 博文館

二世の契り 明治36年 雑誌『新小説』

海異記 明治39年1月 「新小説」

廊下の君 明治40年6月 「ふた昔 文藝倶楽部創業20週年紀念増刊」 博文館


清方の挿絵 「廊下の君」


鰭崎英朋挿絵 「八年前」

表紙は武内桂舟、挿絵を鏑木清方や鰭崎英朋、梶田半古などが描いている。

初版落札価格:10,552円(2022.10 ヤフオク)

由縁の女 大正8年10月号 「婦人画報」東京社

月令十二態 二月 大正9年2月 「婦女界」 婦女界社

月令 (げつれい、がつりょう)とは 漢籍 の分類のひとつで、月ごとの自然現象、 行事 、儀式、農作業などを記したものを言います。

瓜の涙 大正9年10月『国粋 創刊号』

毘首羯摩(びしゅかつま) 大正10年10月『国粋』

毘首羯摩とは、サンスクリット語ヴィシュヴァカルマンの音訳で、帝釈天 の侍臣で、細工物や建築をつかさどる神のことを言います。また転じて、美術工芸に巧みな人の謂れです。

間引菜 大正12年11月 「週刊朝日」

露萩 大正13年10月「女性」 プラトン社

本妻和讃 大正14年 「苦楽」 第3巻第3号

甲乙 大正14年1月 「女性」

卵塔場の天女 昭和2年4月特別号 「改造」

斧琴菊(よきこときく) 昭和9年新年特大号 「中央公論」

番外 泉鏡花追悼 昭和14年10月 「文藝春秋」

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