鰭崎英朋(ひれざき えいほう・1880~1968)は美人画で人気を博した画家。東京に生まれ17歳で浮世絵師・右田年英(みぎた としひで)に入門、日本画を展覧会に発表しつつやがて挿絵画家としての名を確立した。
英朋が本領を発揮したのは小説や文芸雑誌の巻頭を飾る口絵だ。英朋は物語のヒロインの感情を繊細に描き出して読者を魅了し、明治・大正期の文学界を彩った。
ただ、挿絵に集中したため、忘れられた存在になってしまっている。
泉鏡花の作品口絵
『続風流線』口絵 春陽堂 明治38(1905)年8月
その他作家の口絵
柳川春葉著『誓』前編 口絵 至誠堂書店 大正4(1915)年6月
柳川春葉著『誓』中編 口絵 大正6年(1917)
泉斜汀著『深川染 前編』口絵 明治40年(1907)
展覧会チラシほか
天才絵師・鰭崎英朋の美人画 -朝日コレクション 明治・大正の木版口絵より