泉鏡花作品で芝居になっているものはどんなものがあるのだろう

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泉鏡花の作品は文章を読みながら、自分の中で想像を膨らませるのが最高です。
ただ、その想像(イメージ化)といっても、自分のこれまで生きてきた体験・記憶に制限されてしまいます。文章を読み、あれこれ想像することで自分の枠が広がることは確かですし、それが文学というものの楽しみの一つでもあります。けれど、同じ作品であっても他人はまったく別のイメージを持つことがあり、なるほどそういう解釈も可能なんだと驚くことも、また一つの楽しみではないでしょうか。我々が批評文を読む意味もそこにあります。

鏡花作品のイメージ化としては芝居も大きな割合を占めています。鏡花自身も芝居の脚本を書きました。

同じ作品でも脚本・演出によって全然別物になるのも芝居の楽しみです。

芝居はその性質上、消え去っていく宿命ですが、テクノロジーは進歩しているので、ある程度の規模以上の商業演劇については、ビデオやプログラムを網羅したアーカイブが出来ないかとなどと夢想したりします。

いくつかの芝居を紹介します。

芍薬の歌


於:帝国劇場

演出:井上思
脚本:堀井康明
原作:泉鏡花(芍薬の歌・霊象より)
衣装デザイン:辻村ジュサブロー

貧民倶楽部


浅丘ルリ子         沢田研二

1986/12/3-12/28
於:帝国劇場

演出:蜷川幸雄
脚本:堀井康明
原作:泉鏡花(貧民倶楽部・黒百合・照葉狂言より)
装置:朝倉攝
照明:吉井澄雄
音楽:宇崎竜童(竜童組)
歌詞:阿木耀子

出演者:浅丘ルリ子(お丹)、沢田研二(千破矢龍太郎)、他

主題歌 桃源郷シャングリラ

作詞・阿木耀子
作曲・宇崎竜童
唄・沢田研二

同じ夢を見た人の背中は
金の刺繍糸 虹の紋章
離れ離れになっても今度は
きっと探しだせる
母なる宇宙(コスモ)より 胸に染みて
懐しいあなた

You are heading for Shangri-la
You are heading for Shangri-la

はるか彼方 銀河の果て

I love you, I love you, I love you
So, I’ll follow you

先に行く人に投げる言葉は
待たなくていいさ 追いかけてゆく
秘密の花園で眠った日は
遠い幻
未来の船で過去へと旅する
あなたこそ不思議
You are heading for Shangri-la
You are heading for Shangri-la
声の限り叫んでみる
I love you, I love you, I love you
So, I’ll follow you

海神別荘

1994年
於:銀座セゾン劇場

演出:坂東玉三郎
出演者:宮沢りえ

2000年

演出:坂東玉三郎
出演者:坂東玉三郎 市川新之助

天守物語

1994年

出演者:坂東玉三郎 宮沢りえ 宍戸開 樹木希林

1974年 文学座公演

演出:戌井市郎
舞台:粟津潔
出演:杉村春子

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